駅員が高配当株投資で早期退職を目指すブログ

高配当の日本株や米国株に投資し、配当金収入の最大化を目指します。目指せ40代でアーリーリタイア!

気ままに経済ニュース12月版② 出版不況について

スポンサーリンク

スポンサーリンク



出版不況


12月26日付日本経済新聞のニュースです。





出版不況ですね。

出版不況が一段と進んでいる。出版業界の調査研究機関である
出版科学研究所(東京・新宿)によると、2019年の紙の出版物の
推定販売金額は約1兆2400億円台となり、15年連続で
前年実績を下回る見通しだ。紙の出版物の市場縮小が続く中、
トーハンなど取次各社は異業種との連携や
収益力の改善に向けた取り組みを加速させている。(同上)

15年連続の縮小、このトレンドはもう止まりませんね。
電子書籍が発達した現代においても、紙媒体の価値は相応にあると私は考えていました。

しかし電子書籍は便利です。数年前に比べても便利になりました。
書籍内の探したいワードをすぐに検索できる機能は
本当にありがたいです。書籍の中の知りたい情報だけを瞬時に探し出せる、
この機能のおかげで書籍内から調べものをする際の時間が大幅に短縮できました。
紙でペラペラするより、はるかに時短できます。

最近まで小説は紙媒体の方が読みやすいと思っていました。
しかし、これも最近では、電子書籍でも抵抗がなくなりました。
スマートフォンiPadなどのタブレット端末でも十分読みやすい。
何より本棚を圧迫しないで済む。スペースを使わずにストックできます。

じゃあ紙媒体の価値って何だろう?
手触り、読んでる感(?)・・・etc
う~んあまり具体的な価値を見出せない。

あ、でも投資本は紙媒体の方が読みやすいような気がします。
投資本て分厚いし、電子化されていないものもありますし。
株式投資の未来」や「インデックス投資は勝者のゲーム」などは
手元にあって、すぐに読めるように付箋なども貼ってあります。

そーいや、最近書店を見なくなりました。あっても閉店ばっかで
久しく、新しく書店ができた!なんてこと聞きません。
少なくとも私の住んでいる地域では。

書店に足を運ばなくなりました。
どうしても欲しい本はアマゾンで買います。
アマゾンでなければ楽天ブックス、それでも無ければ
ダメ元で書店に向かいます。


出版取次とそれに付随する各制度



ところで記事にこのような内容があります。

出版業界では、出版社が「再販売価格維持制度(再販制度)」に基づき、
紙の書籍の小売価格を決めることができる。その一方、
売れ残った本は書店から出版社に返品できる「委託販売」が主流だ。
ただ、出版販売が低迷する中、4割にのぼる返品率が書店などの利益を圧迫している。


これら再販制度・委託販売を維持する役割を担ってきたのが
「出版取次」という日本特有の制度です。

出版取次事業を手掛ける会社は

日本出版販売

トーハン

の2強です。3番手が旧大阪屋栗田楽天ブックスネットワークです。


出版取次とはそもそも何でしょうか?

それは出版社と書店をつつなぐ流通業者のことを指します。
書店は出版社から直接書籍を仕入れず、この出版取次を使って仕入れています。
というか配本されます。新刊が出れば、出版取次が勝手に各書店に配本してくれます。
なので正確には仕入れていません。

なぜ出版取次を使うのでしょうか?そこには当然使うだけのメリットが存在します。

【出版取次を使うメリット】

・多種多様な書籍の配本・返品などの諸管理を代行してくれるから

・代金回収や出版社への委託販売代金の見込払などの金融代行をしてくれるから

・上記2つの代行により、書店は在庫管理をしなくて済むから


もっと詳しく説明するために、まずは出版社の目線で考えてみましょう。
あなたは従業員が10名程度の中小出版社だとして、

①全国に数千とある書店からの仕入れ注文を受けて配送する

②各書店に請求書を送る

③各書店から代金が支払われているかチェックする

④支払い正しくされていない場合、各対応する

これを担えると思いますか?中小出版社にとっては
当然書籍を作ること以外の仕事、
このような「支払い管理」には中々苦労しますよね。

特に③、④は大変ですね。
支払いをちゃんとしてくれるかどうか、
このBtoBにおいては「信用」問題があります。
相手が中小書店だと、納品した書籍分の支払いがちゃんとされるか不安です。

こういった出版社の「信用」を「保証」してくれる存在が
出版取次だったのですね。
おかげで出版社は代金の取り損ねがないのです。

具体的には出版取次の担う「配本制度」というのがありまして、

【配本制度とは?】

・各出版社が作った書籍などを

・各書店へ、それぞれの立地・販売量などを考慮して納品してくれる

という制度があります。この「配本制度」のおかげで
出版社は自ら作った書籍を、書店に対し売り込むことなく
納品した分の代金を回収できるのです。
※書店からの返品には応じなければいけません

また再販制度により書店では値引きも無く、定価販売が維持されます。

再販制度とは?】


「商品供給者が卸・小売業者に対し販売価格を指示して遵守させること」です。
これは法律で定められていて、書籍など一部メディア商品のみが
独占禁止法により再販行為を認可されています。

ということで小売業者は定価販売せざるをえないのです。
例えば少年ジャンプなどの雑誌が、どの書店に行っても同じ値段なのは
この再販制度が導入されているからなんですね。


これら信用保証や再販制度を維持する役割を担ってきた「出版取次」ですが、
近年の出版不況、そして書店と出版社の直接取引開始により
大変な危機に陥っています。



出版社と書店の直接取引が始まった!



出版取次は出版社と書店にとって大きなメリットをもたらしてきました。
しかしそのせいで出版社は「営業努力」を忘れました。

「どの書籍がどこで売れているか」などのマーケティング分析などを
一切してこなかったのです。例えば、少年向け漫画を
年寄の多い地域で多く販売しても、売り上げは立ちませんよね。
しかし出版取次による「配本制度」では関係なく全国に振り分けられます。
売れない地域に置かれた書籍は返品されます。
当然、その分の代金を返金しなければなりません。

ましてや出版不況の世の中。
これ以上、出版取次に任せていても売上は増えない。

出版社の中には、こうした状況を危惧して
書店と「直接取引」を行う企業ができました。
またそれらに応じる書店も現れました。

・アマゾンジャパン

・丸善ジュンク堂書店


などは有名ですね。
直接取引であれば、再販制度対象外の書籍を値引き販売することも可能になります。

こういう流れを見ると出版業界において
「取次不要論」が噴出していても仕方ないのかな、と思います。




出版取次が生き残るためには


出版取次がこれから先も生き残るためにはどうすれば良いのでしょうか?
各社が自らの企業価値を高めるようにしていかなくてはなりません。

前述の通り、出版社も徐々に「自分たちで考えて、売る」という、
企業として当然の行為をし始めています。
書店もまた、配本制度に頼らない店舗づくりに力を入れています。
そうでないと出版社も書店も生き残りが難しくなってきています。
未曾有の危機と言えるでしょう。

出版取次の役割の一つである、代金回収代行などの「信用機能」についても
アマゾンと直取引した方が回収サイトが短いので出版社にとっては有り難い、
という声もありました(前職で印刷業界を担当していたときに聞いた話です)。

出版取次が急に無くなることはないでしょうが、
将来の取次事業の消滅に向けて、新しい取組みが必要でしょう。
と、言葉でいうと簡単ですが、言うは易く行うは難しですがね・・・。

例えば出版取次最大手の日販の取組みについて、冒頭の記事を参照します。

最大手の日販グループホールディングスは返品率の改善に向けた
新しい取引制度を拡大する。
6月からポプラ社と連携し、事前に返品率の目標を設定し、
目標を達成した場合に報奨金で還元する新しい取引を始めた。
現在はポプラ社との取り組みだが、返品率改善の効果があったとして
他の出版社にも導入を呼びかける。

ということで、本の書店からの返品率改善に向けた取組みですね。
これは出版社にとってメリットがありますね。

このように企業価値を高める努力を、これからも続けていかなくては
出版取次は崩壊ないし、かなり縮小せざるを得ないでしょう。

出版取次もそうですし、かつての総合商社もそうですが
「中間業者」には必ず「不要論」が付いて回ります。

総合商社は「仲介」から、もはや「川上~川下全て」を支配する存在へと
大きく進化しました。

出版取次各社も、それに倣って大きく変貌を遂げてほしいです。
小さい頃から慣れ親しんできた「本」を支えてくれた企業たちで
あることに変わりはないですからね。

ということで、今回は出版不況についてのお話でした。



私のモチベーションの源泉の一つです。ポチッていただければ幸いです

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村