最近気になったニュースがあります。
コチラ↓です。
要約すると
①ソーシャルゲームを手掛ける企業の直近四半期業績は減収減益となっている
②ソーシャルゲーム自体から離れていくユーザーが増えているようだ
③課金、ログインボーナス、イベントなどに息切れを起こすユーザーが増えているのでは?
という内容になっています。
私も一時期はソーシャルゲームやっていましたが、
すぐに飽きてしまうので、最近はご無沙汰です。
なんか縛られている感があって嫌なんですよねぇ・・・
今回はそんなソーシャルゲーム業界について
簡単に考察していきます。
◎ソーシャルゲーム業界の不振について
※増減率は全て前年同期比です。
業界大手3社すべてが減収減益です。
特に前年同期比営業利益の落ち込み方が凄いですね。
mixiは前期比マイナス80%ほど・・・
原因は明らかで
・新たなヒット作を生み出せていない
・現在稼働中のゲームタイトルがユーザーに飽きられている
ですね。ユーザーからの課金で開発費を回収していくシステムである以上、
ユーザーを惹きつけるために、コラボイベントなどを開催しなければなりません。
日ごと・月ごとでノルマを設定し、ログインボーナスもつけます。
かなりのロングスパンでゲームが稼働しますし、
会社としてもヒット作が生まれれば、その作品を延々と引っ張る方が
業績を維持できます。
例えばパズドラなんて2012年配信開始ですよ。7年間稼働中。
しかしいつかは飽きられます。仕方のないことです。
よって新作ゲームを開発しなければなりませんが、これが中々難しい。
自社のヒット作が邪魔となり、注目を集めにくいのです。
そしてソーシャルゲーム業界全体で、ユーザーが離れつつある傾向もあります。
業界の動向・推移については下記のページが大変分かり易いです。
スマホゲーム人口は伸びているが鈍化傾向にあることが分かります。
これから先、ソーシャルゲームによっぽどのヒット作が生まれない限り、
業績不振は続くのかもしれませんね。
◎ゲーム会社にとっての四半期決算システム
ゲーム会社にとって四半期決算というシステムはあまり向いていないと思います。
理由を箇条書きしてみます。
・ゲームの開発・投資には長い期間が必要であること
・ゲームがヒットするかどうかは非常に読み辛い
・ユーザーは「時間がかかってもいいから、面白いゲームを出してほしい」
・投資家は「決算予想に違わぬ、またはそれ以上の業績を上げて株主に還元してほしい」
・双方のニーズは水と油の関係である。両立は困難で、投資家・株主の声は年々強くなっている。
・よって場繋ぎ的に、人気アニメとのコラボガチャをやったりして集金することになる。
四半期決算に合わせて、短期間で「優良な成績表」を作ることになる
・それが繰り返されるうちにユーザーが飽きて、離れていく。
・最終的に売上・利益が落ちていく
ゲーム好きとしては、
面白いゲームを出してくれればみんな買うから!面白いの作って!!
とか言いたくなりますが、
「じゃあお前がこの会社の株持っていたら、同じこと言えるの?」
と言われたら、何も言い返せません(笑)
四半期決算システムはゲーム会社に合わないなぁ、と感じてしまいます。
◎今後のソーシャルゲーム業界の生き残り策について
ソーシャルゲーム業界は緩やかに拡大していくとは思いますが、
この流れのままでは頭打ちで成長は見込めないでしょう。
よって各企業は事業の多角化することが必要でしょう。
もちろん、とっくのとうに各社とも生き残りのために必死です。
・グリー→メディア・広告・投資事業
・DeNA→スポーツ事業(プロ野球への参入)、ヘルスケア、オートモーティブ事業など
・mixi→スポーツ事業(プロバスケットへの参入)、ウェルネス事業(女性用エクササイズスタジオ)
などと多角化を目指していますが、どれも
ソーシャルゲーム事業の不振を補うだけの事業には成長できていません。道半ばです。
今後はソーシャルゲーム以外の事業を伸ばしていくことで事業ポートフォリオの
リスクヘッジをする必要があるでしょう。
そういう意味ではDeNAは一歩、競合より進んでいるように見えます。
ヘルスケア事業とオートモーティブ事業が伸びれば、今後は長期投資先としても
面白い会社になれるかもしれません。
以上、ソーシャルゲーム業界について、超簡単ではありますが考察してみました。