キヤノンは売上3兆円超え!日本が誇るトップメーカー!!
キヤノンはオフィス用複合機やカメラの製造を手掛け、それらの製品は
世界シェア1位、2位を争っています。日本のトップメーカーと言えるでしょう。
世界トップシェアを争うだけあり、日ア米欧でそれぞれ1兆円超えの売上を
誇っています。連結子会社は300社以上。大企業ですね。
オフィス用複合機、インクジェットプリンターは世界2位のシェアです。
全般的にプリンター系が強い会社、ということが言えます。
キヤノンの事業構成
キヤノン事業構成は以下の通りです。
オフィス用複合機、プリンターで売上の約半分を稼いでおり、
残りをイメージングシステム事業(デジカメとか)、メディカルシステム事業、
産業機器事業などで構成しています。
キヤノンの売上、営業利益、営業CFマージンについて
キヤノンの業績分析です。この3年間は減収が続いており、
営業利益も基本的には横ばいないし下降傾向です。
その原因はデジタルカメラの収益性悪化、また複合機、プリンターも
世界的なペーパーレス化の流れで苦戦中、といったところです。
営業CFマージンは概ね10%前後です。ここは改善の余地ありですが、
日本のBtoB商慣習によるものもありますね。15%くらいあるのが理想ですけどね。
こういった流れを食い止めるべくメディカルやネットワークカメラなどの
分野で次々とM&Aを行うなどして【新規事業】が占める割合を増やしています。
キヤノンが定義する【新規事業】とは以下の通りです。
これら新規事業の占める割合を30%程度まで増やしていく方針です。
新規事業って口でいうのはカンタンですが、実際にはすごく難しいです。
自社で立ち上げるよりM&Aをして効率的に事業を広げていくやり方は
正解だと思います。ウチの会社なんか新規事業なんて言葉聞かないなぁ
キヤノンのEPS、配当金、配当性向
1988年以降減配がないという素晴らしい配当実績を誇るキヤノンですが、
配当性向が100%を超える年もあります。EPSも成長していないため、
いずれ減配もあり得るかと思います。
ただ繰り返しになりますが、1988年以降の減配無し、という実績は
本当に立派だと思います。ここはちゃんと評価すべきだと考えます。
今後の課題:【新規事業】の確実な成長と拡大
キヤノンは現行の主力事業であるプリンター、複合機、あるいはデジタルカメラに
頼ることなく事業拡大に積極的になっています。この数年でも企業買収には
積極的です。特に話題を呼んだのは東芝メディカルの買収ですね。
富士フイルムと争ったうえで買収合戦に勝利しました。
新規事業の中でも、個人的にはネットワークカメラに注目しています。
ネットワークカメラというと「セキュリティ」という視点で見がちですが、
「マーケティング」としての活用法が注目されています。
例えば、その場所に歩いている人々の顔形から年齢・性別などを解析することが
可能です。映像情報から簡単かつ一斉に情報を収集できる、というのは
非常にラクチンです。これは私が転職する前から注目されていた分野でして、
展示会などでも評判になっていました。
まとめ
キヤノンの分析記事をお送りしました。毎度簡単な分析で申し訳ないです。
銘柄分析記事は自分用のメモ、という側面もあるのでお許しください・・・。
私の個人的意見なのですが、複合機業界に身を置いていた当時、
まだ御手洗会長が復帰していなかったのですが、復帰前と後では
確実に営業力に違いがありました。
会長復帰前のキヤノンは正直怖くなかったです。営業力というか
新製品が出ても大した怖さは無く、営業もそこまで強くないイメージでした。
しかし会長復帰後は営業力が確実に強くなりました。
新製品もさることながら、新規事業への取組み強化が鮮明になりました。
複合機に頼らない、デジタルカメラに頼らない、次へ次へ、って感じが
強く出ていた印象です。
今そうした取組みが身を結びつつある段階です。
新規事業が拡大していけば収益性もだいぶ改善できるかと思います。
株主還元にも積極的ですし、購入する価値は十分にある銘柄であると思います。