日本銀行、緊急会合を行い金融緩和策を発表
日銀による金融政策決定会合は今月18~19日の2日間で開催予定のところ、
前倒しで本日開催されました。
そこで決定された金融政策は以下の通りです。
・上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の年間買い入れ額を2倍に
・社債やコマーシャルペーパーの買い入れ枠を2兆円分追加
・民間金融機関から企業への融資拡大のために金利0%での資金貸出し
という内容でした。
市場の評価は”失望”
発表当初は日経平均株価、TOPIXも2%ほど上がりましたが、
終わってみれば前週末比429円01銭(2.46%)安、1万7002円04銭と
なり、2016年11月9日以来の安値を記録しました。市場は財政出動も
やってほしいのか、あるいは更なる緩和策が出ることを見越しての評価か、
とにかく厳しい評価となりました。もっとも、一時的な値上がり後の
利益確定の可能性もあります。
景気判断「弱い動き」と判断、当面は経済活動は停滞か
日銀は現在の景気判断を「弱い動きとなっている」と引き下げ、先行きについても
「弱い動きが続くとみられる」と警戒感を滲ませました。
コロナウイルスの感染拡大が収束するまで、経済活動の停滞は避けられなそうです。
現在の感染拡大はアジアからヨーロッパへと移っています。アメリカ、中国、日本は
感染拡大を何とか食い止めているように思えますが、ヨーロッパでもスペインで非常事態宣言が出されるなどし、外出制限を加えるなど感染拡大防止に必死です。
この間の経済活動は停滞することは間違いありません。一部の企業を除き、
企業の業績への影響は免れないでしょう。
感染収束後の経済回復は?
日銀の黒田総裁は。企業設備は毀損していないことから、
感染拡大が収束すれば世界経済は一気に回復するとの見方も示す一方、
当面の間は世界経済への下押し圧力がかかる可能性があるとも言及しました。
個人的感想
今回の騒動により企業の設備は毀損していませんので、
経済活動が活発化すれば業績も徐々に元通りになっていくと思います。
ただし1年という短期間での急回復は想定していません。今回のことで
急落した株価の回復は2年~3年スパンで回復していくと予測しています。
感染拡大が今春で収まれば、の前提付きの予測です。これが夏まで続くと
株価の回復はもっと長期間で見た方が良いかもしれませんね。
今は金融政策により、実質無利子での企業融資が行われます。
しかしこれがいつまでも永久的に続く訳ではありません。
「一時しのぎ」の政策でしかないからです。
今は年度末決算に向けて、無利子の融資により資金繰りを凌げますが、
これで夏まで経済活動の停滞が続けば、ちょっと危なくなるでしょう。
そして債権が焦げ付けば金融機関にも影響が出てきます。そうすると
どんどん経済活動が悪化してきます。
私のような凡庸な人間は感染収束を祈ることしかできません。
収束後の経済回復、株価上昇の恩恵を受けるために、淡々と株を
買い集めていきたいと思います。