オリックスは国内最大級の総合金融業!!
オリックスは国内では最大規模の総合金融業です。
リース、不動産、銀行から投資業まで手掛けています。
金融業というか、もう総合商社に近いですね。
売上に相当する営業収益は2019年度3月期は
2兆4349億円、当期純利益3237億円となっています。
従業員規模は3万人超えと立派に雇用を生み出しています。
これだけ大きいのに世間では意外と地味な印象を持たれているような?
オリックスはプロ野球に参入しているので、社名を聞いたことのない人は
世の中にはいないと思いますが、生活圏の中ではオリックスが関わること、
そんなに無いですからね。オリックス銀行くらいでしょうか。
オリックスの基礎データ
上でも少し触れましたが、売上相当の営業収益は2兆円超えです。
純利益も営業収益比で10%以上となっており国内においては
相当に高い収益性を確保しています。
またROEも10%を越えていますので資本収益性もそこそこ高いですね。
事業領域は非常に手広く行っています。
リース業を手始めとして様々な領域に手を出してきたオリックスは、
金融に関するほとんどの事業を網羅出来ています。最近では
ホテルの再生に取り組んだり、流行りの農業にも手を出していますね。
「隣へ、そのまた隣へ」という言葉、すごくお気に入りです。
オリックスのセグメント別利益について、直近の決算資料より抜粋しました。
海外事業が利益を牽引しています。次にリテール、事業投資が利益減となっています。
逆に足枷となっているのは法人金融とメンテナンスリース事業ですね。
法人金融もリースも競争激しいです。
ちなみに私の前職で扱っていたコピー機、よくリースはオリックスに頼んでました。
金利もさることながら、中小企業の与信審査をよく通してくれる点が嬉しかったです。
ただ私が在籍していた6年間でリース金利もどんどん安くなっていました。
競合他社との金利競争が激しかったのはよく覚えています。
たかがコピー機で100万以下の商談であっても競争していましたなぁ・・。
オリックスの売上、営業利益、営業CFマージン
売上にはやや波がありますが、景気の波を受けがちな業界なので、
基本的には利益をどれだけ挙げられているかを重視します。
2019年度3月期に続いて減収減益となっています。
営業CFマージンが大幅に増加しておりますが、
この点については決算短信にて説明されています。
主に当期首よりリース純投資の回収によるキャッシュ・フローの表示区分が投資活動によるキャッシュ・フローの区分から営業活動によるキャッシュ・フローの区分へと変更となったことにより、前連結会計年度の
投資分を回収した際のお金をどの区分に計上するかを変更したため、
ということになります。
オリックスは総合商社に近い、と初めに書きましたが、
純利益についても少し触れていきます。
設立初年度以外は純利益は黒字を確保しています。
リーマンショックにおいても黒字だったのでこの点は評価すべきです。
ただ株価はエライことになりましたけどね・・・(後述)。
ちなみにリーマンショック以前の利益水準に戻すまで約4年間かかっています。
なお2020年3月期決算が発表され、純利益も減益となりました。
リーマンショック以来11年ぶりの純利益減です。
またROEは2年連続で下がっていますね。
オリックスのEPS、配当金、配当性向
オリックスのEPSは成長を続けており、配当性向も上がり続けています。
オリックスは配当性向30%を基準としており、次年度の配当金は
配当性向30%か76円のどちらか高い方にすると明記しています。
※2020/6/12:配当金は76円、前年度据え置きとなりました。
これまでオリックスは配当性向30%を目途に配当金を出すことを
明記してきましたが、
2021年度3月期に限って配当性向を50%まで引き上げるとのこと!
オリックスの中期的な経営ビジョンは?
利益成長、財務健全性、株主還元の3本柱についての方向性です。
株主還元の強化、という文言があることに安心しました。
「不必要な資本を維持せず、余剰資本は還元する」
この文言、いいですね。
ぜひ中長期的にこの方針を徹底してほしいものです。
新型コロナウイルスの影響については下記のように予測しています。
不動産運営事業からの収益が見込めないのは痛いですね。
ホテル、水族館、野球・・・全てコロナの影響をモロに被っています。
あとは航空関連の事業もダメージ出ています。
もっともリース料の支払い猶予要請が出ている分は
コロナ収束後に回収できれば問題なしとの判断のようです。
2021年3月期の業績見通しは出せていません
純利益については大よその試算をしていますが、
通期の業績予測については公表できておりません。
まぁ難しいですよね。読めないですもん。
日本国内においては収束に向かいつつありますが、
世界ではまだまだ予断を許さない状況、
オリックスの事業でいえば
旅行、航空、スポーツビジネスについては
まだまだ需要回復は難しいですね。
そしてあっという間に夏がやってきますが、
夏休みシーズン本格化前にこれらの需要は回復するでしょうか。
多分、難しいですよね・・。
オリックスの株価、チャート
はい、オリックスの株価推移を見ていきましょう。
1990年から現在までのチャートです。
特徴的なのはやはりリーマンショックが直撃した2008年ごろでしょうか。
オリックスはリーマンショック当時は金融事業にほぼ偏っていたので、
金融不安を発端としたリーマンショックにおいてオリックスの株価は
投資家の不安と恐慌を生み出し、株価は暴落しました。
2009年2月には株価が204円となりました。
そのつい2年前の2007年のオリックスの株価は3,245円でした。
90%以上も株価が下落したのです。
そして2020年のコロナショック。
金融危機ではないものの、世の中の経済活動が
著しく停滞したこの数カ月でした。
世界的に株価が大暴落しましたが、
オリックスの株価は最大でも約3割ほどの下落幅。
オリックスは強くなったと思います。
リーマンショック時の大暴落の経験から
事業ポートフォリオを強化してきた結果ではないでしょうか。
利益水準はリーマンショックから回復したのに、
株価はなおリーマンショック時の半分ほどに留まっています。
この理由はなんでしょうか。これは私の勝手な意見ですが、
①リーマンショック時の株価暴落のイメージ
②オリックスって何やってる会社なの?
という投資家心理によるものではないかと考えています。
①については仕方ないです。株価が2年の間で90%も下落されたら、
怖くて大きな額を投資できません。私も最低単元しか所有していません。
今では金融事業から投資事業を中心としたポートフォリオに変化しているけど、
それがまた②のように「目立たない」企業であるため認知されないのですよ。
オリックスも企業認知度向上のために一生懸命なんですがね。
プロ野球にも参入しているけれど、それがまたオリックスバファローズという、
プロ野球においても地味な球団になっているという・・・(失礼)。
とにかく記憶に留めていただきたいのは、リーマンショック時と今では、
なので必要以上に不安になることはありませんよ。
これ、自分に言っています。最低単元以上の投資できていない自分に言ってます(笑)
まとめ:株主優待、めっちゃ優秀です!!
100株以上持っていればカタログギフト貰えます。
保有年数が3年以上だとグレードアップします。
また同時に株主カードも貰えます。
私はこれまでBコース(保有3年未満)でした。
基本的にはお菓子系を貰っていましたね。
なお来年からAコースになります。何頼もうかな。
ショコラサブレはすごく美味しかったです。
株主カードでは水族館やホテル、バファローズの試合などを
優待価格で利用可能となります。これ結構便利です。
これは半期ごとに送られてきます。
毎回、どこに使えるのかを確認するのが楽しみになります。
という訳でオリックスについて分析してきました。
基本的なイメージは「地味」で「よくわからない」と言われがちな
オリックスですが、総合商社みたいに手広く事業を進めており
海外事業でもきっちり収益を上げている優秀な企業です。
もう少し株主重視の姿勢を出せていれば、なお良い企業であると思います。
累進配当をこれからも続けてくれると嬉しいですね。
コロナショックのおかげで株価も下がりました。
ちょっと投資したくなっています。